位牌式の納骨堂とは?その特徴を詳しく紹介!
納骨堂にはいろんな種類があります。そのひとつに位牌式があり、他の供養方法よりシンプルで安価なため、家に仏壇がない方でもしっかり故人を供養することができます。ここではそんな位牌式納骨堂について解説しています。はじめて位牌式を利用される方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
位牌式の納骨堂とは?特徴を解説
近年注目されている納骨堂。納骨堂にもいろんな種類があり、それぞれ特徴も異なります。ここでは2つの機能を併せもつ位牌式の納骨堂について解説します。
位牌とは?
位牌式の納骨堂を知る前に、まず位牌について説明します。位牌とは仏壇に飾るものでいくつかの種類に分けられます。位牌には故人の霊魂が宿っており、戒名や没年月日などが表記されているのが特徴です。種類は「白木位牌」「本位牌」「寺位牌」の3つになります。
白木位牌は仮位牌または野位牌とも呼ばれ、四十九日までに使用されます。祭壇に安置するタイプで焚き上げは仏具店やお寺で行ってくれます。
本位牌は塗位牌・唐木位牌と呼ばれ、忌明けを迎えてから祭壇に安置されます。仮位牌とは違い、末永く安置されるのが特徴です。
最後に寺位牌は、文字通りお寺に安置されるタイプになります。自宅に安置できない場合に利用できますが、料金が発生するため事前に確認しておくと安心でしょう。基本的に他の寺位牌とまとめて供養されます。
位牌式の納骨堂の2つのタイプ
位牌式納骨堂のタイプは、遺骨と一緒に置けるタイプと別の場所に置く場合の2つのタイプに分けられます。同じ位牌式の納骨堂でもタイプによって形態が違いますので、事前に確認しておくと安心です。
・別々に置く
仏像の周りに位牌が置かれているところでは、別の場所に収蔵されます。ただメインは仏像になるため、個別でお参りすることはできません。
・一緒に置く
位牌の下に遺骨を収蔵できるスペースが用意されています。同じ場所に置かれているので個別でのお参りも可能ですが、別の場所に置くよりも高額になるため注意が必要です。
他の供養方法を知っておこう
必ずしもすべての人が位牌式の納骨堂を利用できるわけではありません。その場合、他の供養方法を知っておくと安心です。ここではロッカー式・仏壇式・樹木葬の3つを紹介します。
1.ロッカー式納骨堂
プライベートスペースが確保されているので、私物や思い出の品なども収めることができます。費用も同等程度なので、安く済ませたい方やお参りをしたい方に適しています。
2.仏壇式納骨堂
仏壇とお墓の両方を兼ね備えておりお参りもできます。位牌式は場所によってお参りができないところもあるので、お参りしている実感を得たい方には良いでしょう。ただ割高なので気をつけてください。
3.樹木葬
近年注目されている供養方法です。その名のとおり樹木を墓標としているのが特徴で、費用も抑えられます。
位牌式の納骨堂にかかる費用の相場
位牌式の納骨堂は、位牌と遺骨を同じ場所に置けるか否かで費用が変わってきます。また位牌のデザインや材質によっても多種多様なので、事前に確認しておくと安心です。ここでは位牌式を利用した場合の費用相場について解説します。
位牌式納骨堂の費用相場
納骨堂によって差はありますが、30~80万円程になります。費用だけ見るとそれほど安く見えませんが、自動搬送式や墓石式などに比べると安価です。ただ規模の大きい納骨堂は割高になりやすいので注意してください。ひと口に納骨堂といってもバリエーションは豊富なので、比較しながら選ぶと良いでしょう。
位牌の種類によって変動
デザインや材質によって費用相場が異なります。当然細かい装飾が施されているものは割高になりやすいので、そのへんも含めて考えると良いでしょう。
・塗り位牌
合成漆であれば安いですが、本漆になると高くなります。費用は大体1~3万円程度。高いものはそれ以上します。
・唐木位牌
使用している木材によって異なります。相場は、2~5万円程度。
・モダン位牌
好みに合わせてデザインを決められるので、3つの中で一番費用の変動が大きい位牌になります。大体3万円のものが多いですが、それ以上するものもあるでしょう。
位牌式の納骨堂のメリット・デメリット
位牌式の納骨堂は、良い点もあれば悪い点もあります。どちらも理解したうえで選ぶことで失敗しにくくなるでしょう。
<メリット>
他の供養方法よりも比較的安価です。そのためあまりお金をかけたくない・かけれない人に適しています。また安価でありながら、仏壇とお墓を揃えられるのも良いでしょう。個別スペースがあるところでは、お参りやあとで遺骨を取り出すこともできるので安心です。
<デメリット>
一方でデメリットは、遺骨が見られない・個別のお参りができない場合がある・位牌を破棄しなければいけないなどが挙げられます。まず遺骨が見られないケースですが、個別スペースの有無によって変わってきます。スペースがあるところではお参りができるので遺骨も見ることが可能ですが、スペースがないところでは遺骨は見られないので気をつけましょう。個別にお参りできないケースも同様です。
問題は「位牌を破棄しなければいけない場合」になります。家に仏壇があれば良いですが、ない場合はせっかくの位牌を破棄することになるためデメリットです。
位牌式の納骨堂がオススメな人
位牌式の納骨堂とは、故人の魂が宿っているとされる位牌を納骨スペースの中央に設置し、参拝できるようにしたものです。
簡素な雰囲気になりやすい一般的な納骨堂よりも、祭壇や仏壇としての印象が強く、きちんとした御仏前に参拝したい方にとって安心感があります。
位牌式の納骨堂は、以下のようなタイプの方に適しています。
- ・故人のご位牌を設置してほしい人
- ・仏壇代わりのスペースがほしい人
- ・比較的安価な納骨堂を利用したい人
- ・参拝スペースは最小限で問題ない場合
位牌式納骨堂には「位牌のみを設置し、遺骨は別のスペースに置く」タイプと、「位牌と遺骨を同じスペースに置く」タイプに分かれます。
どちらの場合もスペースが大きくなるほど利用料金がかかるため、位牌式は「ごく最小限のスペースで十分」という方に最適。
自宅から持参した故人の思い出の品物や供花などを置ける場所もない場合がほとんどのため、狭いスペースでも費用を抑えられます。
納骨堂にはさまざまな形式やサイズがありますが、位牌式納骨堂は位牌を故人の代わりとして設置し、仏壇としての機能も果たしています。
自宅に仏壇が置けない方や仏壇を処分するケースについても、位牌式の納骨堂で対応することができます。
当サイトでは、納骨堂の種類でのメリット・デメリットを別の記事にてご紹介しております。
詳しくは、納骨堂の種類とメリットやデメリット、価格相場について紹介の記事をご覧ください。
位牌式納骨堂の特徴を知って選択すべきです
費用を抑えたい・シンプルな供養方法を探している方におすすめの位牌式納骨堂。個別スペースの有無によって費用は変わってきますが、他の供養方法に比べると安価ですし、仏壇機能も兼ね備えているので、故人をしっかり供養することができます。家に仏壇がない方にも役立つので、どのような方法で供養したら良いか悩んでいる方は検討してみてください。
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